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 ネットバブルははじけたのかも知れないが、ITの可能性まで否定するのは行き過ぎだろう。最近は様々な業界や分野の将来性を、短いサイクルでくるくる動く株式市場の評価にすり寄せて見る向きがあり、あまり関心しない。

 特に日本の場合、多くの企業は90年代を、本格的な業務革新に情報技術を徹底活用するということを行わずに通 り過ぎてきた。社員全員がパソコンを与えられ、メールアドレスを名刺に刷り込むようになったのは、つい最近のことである。ITは依然として企業の表層部分に入り込んでいるに過ぎず、抜本的な何かが敢行されたと言うには程遠い。

 それは裏返せば、これからITが本格的に浸透する余地が、まだまだ膨大に残っているということである。そこを見なければならない。

 それは企業に限らない。例えば、大病院へ行って診察を受けようと思えば、数時間待たされるのが普通 である。この寸秒を争う時代に、医療現場の非効率には目を覆うものがある。また、免許の書き換えなどでも1日つぶれるのが普通 だ。こうした行政の非効率もまだまだたくさん残っている。こうした「残された領域」を考えてみるだけでも、これからのITの展開余地は無限に近いということがわかる。

 過去3年に限って言えば、ITの非常にわかりやすい部分に、社会の注目の目が集まった時期だったと言うことができる。インターネットで展開するEコマースは、ある意味で派手であり、非常にわかりやすい。ITが使われているかどうか、それがうまく行っているかどうかが「外からも」わかる。そして多くの期待を集め、期待先行のなかで様々な事例が失速して行った。

 そこだけを見てITを論じてはならないということだ。むしろ地味な部分、わかりにくい分野、ITとは縁遠いと思われていた業界などに、ITが本格的に入っていった場合のインパクトを見るべきだろう。そこで導入されることになるハードウェアやシステムの売上規模だけでなく、それら全体で作る真の経済効果 が考慮されるべきだろう。